東大 進振りのためのオススメ科類

東大には以下の6つの科類があります。

あまり正確な実態が明らかにされていないように思えたので、情報が少ない進振りの視点から受験生にオススメの科類を東大生として解説したいと思います。

動画でも解説しているのでこちらもぜひ。

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文科一類

文科一類は主に法学部に進学する科類です。早速なんですが、この科類は必要なのか疑問です。

なぜでしょうか。

法学部への進学

その理由は簡単で、法学部なんて東大に入学してしまえば誰でも入れるからです。

進振りで進学するわけですが、普通に勉強していればまず取れるような点数さえあれば、どこの科類からでも法学部に行けます。

文科三類が不利と言われていましたが、最近文三からの枠が増加し、それに対して志望が殺到するということもなかったので、文三からでも余裕で進学できます。

もちろん理系からもです。進振り点の厳しい理系が、志望先を落ちに落ちて、法学部に引っかかるというのも聞いたことがあります。

文一まとめ

文一を選択するメリットは法学部へ進学できるからだとされてきましたが、今では簡単に法学部に進学できるので、文一のメリットはあまりないのでは、と思います。

単純に法学部の人気も低迷していて、文一からは底割れ、文一から法以外に進学する「脱法」も珍しくありません。

文科二類

文科二類は主に経済学部に進学する学部です。文一に続いて、この科類も必要なのか疑問です。

経済学部への進学

経済学部への進学もそこまで難しくないです。どこの科類からでも進学できます。理系からでも当然進学できますし、むしろ理系が行くべきだと思います。数学が出来ない経済学部生が多すぎです。こんなんだから日本はノーベル経済学賞が取れないんじゃないですかね。

文二まとめ

法学部よりは人気がありそうな経済学部ですが、別に行くのが難しいわけではありませんし、やはり文二の価値はあまりないように思えます。

一方では最近では合格最低点が文科トップになるなど、コスパは悪いです。

文科三類

文科三類は主に文学部と(後期)教養学部に行くと説明されることもありますが、まず前提がおかしい。

教養学部とは

東大生は入学から2年生までは教養学部に属します。これを前期教養学部とも言います。これに対して、後期教養学部進振りで選択できる学部の一つです。

しかし後期教養と言っても非常に多くの科類があります。

そのため、法学部や経済学部と違って、「後期教養はこうだ」などといいうように、後期教養を主語にして物事を語ることに違和感があります。

そういうことをいう人は、後期教養の進振りを考えたことがないか、そもそも東大生ではないんじゃないかと思います。

そういうわけで、文三から教養というのは必ずしも正しくないと思います。

ちなみに、後期教養で人気の国際関係(総合社会文化)は、文三からだと不利です。ここに進学したい人は文一あたりがいいんじゃないでしょうか。

文学部への進学

文学部は心理系以外人気がなく相当だらけていても誰でも進学できる状態です。心理系もそこまで高いわけではなく、普通に勉強していれば入れるでしょう。別に理系から行くのが難しいだとか、特別なことが要求されるなどといったこともなく、普通に進学できます。

文三まとめ

文三はオススメです。後期教養への進学は不利なんじゃなかったのか、と思った方もいるでしょう。

ところが文三はカリキュラム上、当然理系よりも自由だし(理系は必修まみれ)、文一、二よりも自由度が高く、あまり必修に囚われすに、興味のある科目を学べますし、点数も取りやすいです。

ちなみに東大の必修は非常に評判が悪いです。

また受験の時も、センターの足きりが高いものの、二次の総合得点では文一、二よりも10点くらい低く、万が一数学などで思わぬミスした時でも、この10点に助けられるかもしれません。

そもそも文三のカリキュラムの自由さ、そして進振り点の稼ぎやすさを考えたら、文三が一番点数が高くなってもおかしくないと思うのですが、、、

理科一類

理科一類は理学部や工学部に進学する人が多い科類です。

工学部への進学

これはどこの科類からでも出来ます。

ただしいくつか取らなければいけない科目があるほか、計数工学科などは文系から進学する例は少なく、もし文系のカリキュラムを中心に学習していた場合は、苦労するかもしれません。

理学部への進学

理学部は理系からなら進学できます。

文系からも進学できないわけではありませんが、取らなければいけない科目(要求科目)が非常に多く、面倒です。もし文系の学生が一年生の後期や二年生になってから理学部への検討を始めた場合は、要求科目を取りきれず、留年しなければ理学部へは進学できない、という状況がありえます。

理一まとめ

理一は理系なので必修が多く大変な面がありますが、理学部への進学を中心に考えるならば理一で良いと思います。合格最低点も低く、ギリギリで合格した人の点数を見ると、そんなに低くても受かるのかと驚きます。

理科二類

理科二類農学部や薬学部に進学する人が多い科類です。

農学部への進学

農学部は基本どの科類からでも行けます。難易度も低いです。

文系の学生は実験の授業を何単位か取らなければいけない場合があり、知り合いがいないなかやるのはちょっと面倒かもしれません。

ただ農学部は将来性を疑問視されることも多く、理科二類の学生であっても工学部などへ進学する人も少なくありません。

薬学部への進学

薬学部は農学部と似た進振り条件ですが、農学部よりも難易度が高いです。文系からだと実験やいくつかの理系科目を要求されます。

ただ人気は低迷していっているようです。難易度が高いといってもちゃんと勉強していれば問題ありません。

理二まとめ

あえて理二にする必要あるのかな、という感じです。別に農学部や薬学部に進学したい場合でも、理一からの方が行きやすい場合もあります。

理科三類

理科三類は、ほとんどの人が医学部に進学します。

医学部への進学

医学部からは理三なら誰でもいけます。

理二からだと進振り点でいうと90弱あると進学できる可能性があります。

また文系や理一からだと92点くらいあると進学できる可能性があります。

ただし理三以外は面接を課されます。

やはり医学部への進学難易度は高いです。理二からだとしっかり勉強していればいけますが、それ以外だと結構大変で、入学時から医学部を意識しているかどうかが鍵になります。

理三まとめ

理三は医学部に行きたいなら入っておくべきです。

理三は合格難易度が高いですが、これは英語ができればなんとかなります。東進が大量の合格データを出しており、友人で東進に通っていた人から見せてもらったのですが、「理一と理三の違いは英語だな」と思いました。理三は宇宙人みたいな表現をされることがありますが、そこまでではないと思います。

オススメの科類は?

文三、理一、理三がオススメです。

文三はカリキュラム自由度が高く進振り点も取りやすいので、自由に進学先を選べます。

理一は必修が多いですが、理学部に行きたい場合や文系に興味がない場合はオススメです。

文三と理一はその上、相対的に受験難易度も低めです。

一方理三は受験難易度は高いですが、医学部に行くならここが楽です。

ちなみに、どうでもいいことですが、理一の「一」などは算用数字でもローマ数字でも漢数字でもいいみたいです。東大の公式っぽい文章でも表記が揺れてたりして実際よくわかりません。